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太陽光発電(家庭用)について [その他]

今回は家庭用の太陽光発電について書いてみます。
なるべく色々な側面から記述してみたいと思います。しかし、私は専門家でもないので正確に書けているのかはわかりません。そのためご指摘、批判は歓迎しますが、感情的な抗議はお断りします。客観的かつ理論的なご指摘をお待ちしております。

まず現時点では住宅用の太陽光発電は元を取るのは難しいでしょう。もちろん30年かけて投資を回収するなどという計算は成り立つでしょうが、それが現実的でしょうか?後述しますが、太陽光発電の採算性はひとえに売電価格に支配的な影響をうけます。それが不安定な状況では30年先などの試算は不確実でしょう。

最初は例によってWikipediaを引いておきます。

「太陽光発電」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%AA%E9%99%BD%E5%85%89%E7%99%BA%E9%9B%BB
太陽光発電推進論者が書いた印象です。統計あるいは比較データで太陽光発電を低く見せるトリックについてこれでもかばかりに注意が書いてあります。少し知っている人からみると当たり前の注意ですが、なかなかおもしろいです。

「太陽電池」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%AA%E9%99%BD%E9%9B%BB%E6%B1%A0
これは秀逸です。大傑作でしょう。ひとまずこれを最初から最後まで熟読すれば太陽電池についてはかなりの知識を得られます。

家庭用の太陽光発電は、要するに太陽電池を屋根の上に設置して家庭内の電力をまかなうというものです。太陽電池ですから昼間しか発電しません。また天気により出力が変動します。非常に不安定な発電装置といえます。発電した電気は自分の家で消費できるのは当たり前で、あまった電気は売電できます。

色々な側面があると思いますが、まずは採算性から評価してみたいと思います。

[採算性]
これがもっとも大事なファクターでしょう。いくら環境によいとはいっても、経済的に割が合わないものは決して普及しません。
採算は設置価格と発電量、そして売電価格に支配されます。
設置価格は現時点では太陽電池パネルの価格に影響されます。太陽電池の需要急増から原料のシリコンが不足しており、価格が高騰しているらしいです。これは少し前の話ですが、今も同じような感じではないでしょうか。あとは設置する場所により工事価格が変動するのは当然です。

発電量は設置する場所の緯度、日照時間、設置角度、また日射をさえぎる障害物などに影響され、あとは当たり前ですが太陽電池の出力と発電効率に影響されます。前者は仕方ありませんが、後者は自分で選択できます。
ここがポイントでしょう。

売電価格はある意味最重要です。現在は電力会社が買電(ばいでん、かいでんとも発音するらしいです)価格と同じ価格を維持していますが、今後どうなるか予断を許しません。電力会社は明らかに太陽光発電を嫌っているので、ここは法律で強制的に買い取り価格を保証すべきです。(ドイツなど本気で取り組んでいる国はそうしています。当たり前のことです。)

太陽電池の出力表示も今ひとつ当てにならないので、KWあたりの価格の信頼性も微妙ですが少なくとも参考にはなるでしょう。
また、シリコン結晶系太陽電池は高温で出力が低下するため、夏の昼間には出力が低下します。アモルファス系はその低下が少ないので、サンヨーのハイブリッド型はそこをアピールしています。このあたりのことも出力表示には含まれません。

KWあたりの設置価格はネットで公表されています。少し前まではNEDOのページに掲載されていました。
http://www.nedo.go.jp/
この価格を1KWあたりの1年間の発電量*売電価格で割ることで償却年数が算出されます。しかしこれはシステ ムのメンテナンスコストや経年劣化を無視したデータであり、これを鵜呑みにすることはできません。

また、太陽光発電の設備側の問題ではありませんが、採算性は電力会社の料金メニューにも大きく影響されます。各社が「オール電化住宅」向けに時間帯別の電力料金(昼高く、夜安い)を用意しています。
太陽光発電にするならオール電化がいまのところ経済的です。昼間は太陽電池でまかない、夜は商用電力を使うというふうにすれば安く上がるようになっています。オール電化にすると割引があったりします。
ただ、個人的にはオール電化には抵抗を覚えます。ヒートポンプ給湯は許せますが、単なるジュール熱による温水器は、質の高い電気を単に熱(しかも低温)に換えるわけでムダな気がしてイヤです。(しかし私の家はまさにそのシステムです。)

あるとき店に話を聞きに行ったら「ある灯台の45年ほど前の太陽電池でも動いている。寿命は長いです」といわれました。これは全く意味のない話です。たとえば発電によるコストメリットがメンテナンスコストにとどかないような状態であったとした時には、たとえ発電していたとしても採算的には何の意味もありません。また経年劣化するのは太陽電池のセル自体よりも配線とか樹脂とかです。あとはパワーコンディショナーなどの付帯部品です。
こういう周りの条件を無視したアホな話をされたので、その時は適当に話を聞いて帰りました。客をバカにしているのか?あるいは勉強が足りないのか?

[環境性能]
製造時に環境負荷をかけますが、設置後は基本的にはそのような負荷はありません。基本的に廃熱を発生せず、質の高いエネルギーである電気を直接発電するので原油使用量の削減とCO2削減になります。ただし私は具体的なデータを持っていないので、定量的な評価はできません。
また大量に普及すれば昼と夜の電気使用量の差を減らせるので、電力会社の発電設備の設備利用率も改善できるかも。
現在の商用電力全体での平均のCO2排出量は原発や水力などまで含まれています。ただし夏の昼間にはCO2排出の多い火力発電の割合が上昇します。太陽光発電が威力を発揮するのはその状況なので、太陽光発電のCO2削減効果はそこを考慮する必要があります。

原子力発電はCO2を排出しないと言っていますが、あれは見えないコスト(廃炉のコスト、電源給付金(税金)など)が大量にかかっています。そして放射線物質を扱うというリスクが避けられません。
電力会社は「原発は安全」と言っていますが、本当に安全なら社長以下の重役は全員各所の原発の隣に住んだらどうでしょうか。そうすればどれだけ安全をアピールするよりも効果のある宣伝になると思います。(安全なのだから理論的な破綻はないはずです。)

[省エネ度]
太陽光発電自体が無?からエネルギーを生み出すので、製造段階で使用するエネルギーを無視すれば、省エネになるはずです。
またネットで導入した人の感想を読むと、リアルタイムで発電量と現在の電気使用量がわかるので、つい節電を心がけてしまうそうです。これは十分に想像できます。
目の前で使用量がめまぐるしく変化し、スイッチを切ると即座に反映される状況では誰でも節電してしまうでしょう。この効果で1割くらいは電気の使用量が減るとか?まあそうかもしれません。

あるとき「ガソリンエンジンの効率が30%、太陽電池の効率が20%だからガソリンエンジンの方が効率がいい。」という人がいました。ぱっと聞いて信じてしまった人はもっと勉強しましょう。
ガソリンエンジンのは「熱効率」で投入した燃料の熱からどれだけ仕事を引き出せたかという「効率」です。太陽電池のは太陽光という無尽蔵にふりそそぐエネルギーをどれだけ電気に換えられたかという「効率」です。全く違うものを比較しているので意味がないのです。

[エネルギー安全保障]
太陽光発電はもちろん設置された後は国産のエネルギーです。現在は大量の原油を主に中東から輸入していますが、資源争奪戦がどんどん熾烈になっていくのは当たり前なのに、このまま座視していてよいのか危機感を覚えます。
どんどん省エネを進めるとともに、風力とか太陽光とか再生可能エネルギーを推進してエネルギー自給率を少しでも高めておく時期ではないでしょうか。
再生可能エネルギーではありませんがLNGとかメタンハイドレートとかの開発も同様に推進すべきだと思います。


個人的には太陽光発電を導入したいと思い、ぼちぼち検討しています。採算性をある程度満足させる(=KW単価を下げる)ためには200-300万ほどかかるので、ゆっくり考えています。

実際に相談に何度か行ったことがありますが、屋根の写真と間取りを見せて「KW単価のもっとも低くなる出力は?」とか「当地でのKWあたりの発電量の実績データは?またその際の太陽電池の種類、設置方向、設置角は?」とか聞いてもスパッと答えてくれる店はありませんでした。
これらの質問は結局「採算性はどうですか?」というのを極端に単純化して聞いているわけで、当然データを持っていてしかるべきです。発電量に関してのメーカーのセールストークなど信用できません。信用するのは実績だけです。
店にとってはうっとうしい客だと思いますが、物を売るプロとしては当然答えられるべきと思います。このあたりをむにゃむにゃ言ってごまかす店からは買わない方が無難です。知らなければ「少し時間をください。次までに調べておきます」と答えるべきでしょう。

これから導入される方も多いと思いますが、あまりメーカーの言いなりにならないように熟慮をして購入されたらと思います。

実際のところ太陽光発電は、勉強すればするほどそんなに採算性の良いものではないことがわかります。
しかし、CO2削減に少し貢献して、自給自足にわずかながら近づくのは多分気持ちいいと思います。そういう意味で採算性を無視して導入されるかたはどんどん導入しましょう。
いってみれば未来への貯金ですね。


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