So-net無料ブログ作成

日産リーフ マイナーチェンジ [クルマ関係]

日産の電気自動車(EV)である「リーフ」がマイナーチェンジしました。日産の初めての量産電気自動車ですが、結構攻めた販売計画を立てていた印象があります。そのとおりにうまくいっているかどうかは微妙のようですが、三菱のアイMiEVの強力なライバルになっているのは間違いないでしょう。

リーフはEVとしてほぼ初物なので改良点はいくらでもあるのだと思いますが、今回はマイナーチェンジとはいえかなりの大改良のようです。

モーターの改良や部品点数削減などもありますが、個人的には暖房がヒートポンプ方式になったのが一番の驚きです。別記事に書きますが、空調はEVにとってきわめて大切です。

ほかにもいろいろ改善点はあるようで三菱のi MiEVよりさらに一歩先に行った感じがします。

日産のプレスリリースです。
http://www.nissan-global.com/JP/NEWS/2012/_STORY/121120-01-j.html




それでは、わかる範囲で細かい点について書きます。
まずは上記のプレスリリースを再掲載します。(途中一部省略あり)



「日産リーフ」は走行中にCO2などの排出ガスを一切出さないゼロ・エミッション車として、高い環境性能を有すると同時に、リチウムイオンバッテリーと電気モーターの搭載による、力強く滑らかな加速性能、あらゆる速度域で高級車のような静粛性能、優れた重量バランスによる高い操縦安定性を実現させた今までにない運転感覚が、お客さまから高い評価を得ています。

今回のマイナーチェンジでは、「ゼロ・エミッション」、「今までにない運転感覚」、「ITによりいつでも"つながる"」といった従来からの特長をさらに磨き上げながら、たくさんのお客さまからいただいたご意見をもとに、特に以下のポイントを改良しました。

お求めやすい新グレード「S」の投入
本革シート」や「BOSE Energy Efficient Series」「アラウンドビューモニター」など、魅力的な装備を追加
大幅な軽量化や回生性能の向上、省電力暖房システムなどの採用により 満充電時の航続距離228km(JC08モード)を実現

また、日産はお客さまの利便性をさらに向上させていくため、急速充電器の設置を積極的に推進しており、国内販売会社での急速充電器設置店舗数を、現在の400店舗から、今年度末までに700店舗まで拡大していきます。これにより、国内販売会社の3店舗に1店舗以上の割合で急速充電器が設置されることになります。

「日産リーフ」は、持続可能なゼロ・エミッション社会に向けた新しいモビリティを提案する世界初の量産型EVとして、2010年12月に発売されました。
現在まで累計で43,000台以上を販売しており、販売台数世界No.1のEVとなっています。日産は今後も電気自動車の普及促進に積極的に取り組んでまいります。


メカニズム-1 EV基本構造
モーター・インバーター・DC/DCコンバーターなど高電圧ユニットを一体化し、全体で容積30%、質量10%の大幅なサイズダウンを実現
新設計のモーターにより、よりレスポンスのよい、胸のすく加速感を達成
機能統合によるパワートレインのユニット一体化、バッテリーモジュールとケースの構造を合理化、その他各部パーツを軽量化することで、

現行車と比べて約80kgの軽量化を実現
下り坂でも音の変化やショックを感じることなく減速度を発生させるBレンジを新設定(G,X)
中速域でのステアリング手応え向上、車両軽量化に伴うサスペンション特性の最適化などによるドライビング性能の向上を達成

メカニズム-2 電費改善
ヒートポンプ式キャビンヒーターや全席シートヒーター、ステアリングヒーター、遮熱天井を採用し、消費電力の低減に寄与
回生ブレーキシステムの制御を変更し、より高効率に回生させることでエネルギー回収量の増加に貢献

メカニズム-3 充電
タイマー充電でしか選択できなかったロングライフモード(バッテリーの寿命を向上させる80%までの充電)を、すべての充電モードで対応
普通充電コネクターロック機構の追加、夜間充電に便利なLEDライト、充電ポートリッドオープナーの電磁式化などによる充電操作部の利便性を向上




プレスリリースの前半部分は自画自賛みたいなものですね。
充電器を増やすというのも当たり前でしょう。ここまでくれば後には引けるわけがありませんので、前に進むしかないでしょう。


それではプレスリリース後半のメカニズム部分について解説して行きます。
(なおプレスリリースの原文の部分は太字にします。)


「メカニズム-1 EV基本構造」
・モーター・インバーター・DC/DCコンバーターなど高電圧ユニットを一体化し、全体で容積30%、質量10%の大幅なサイズダウンを実現

これはおそらく当初からの予定だったのではないでしょうか。早くアイMiEVも同じような改良をすべきです。アイMiEV全体から感じる設計思想からいって、おそらく相当マージンをとっているはずです。アイもそろそろ大改良をしないと勝負が付いてしまうように思います。もしかしたらアイを見捨ててミニキャブに注力するという方針なのかもしれませんが。実際そのほうが正しい戦略とはおもいますが、ちょっとさびしいです。


・ 新設計のモーターにより、よりレスポンスのよい、胸のすく加速感を達成
レスポンスは制御系の問題な気もします・・・。


・ 機能統合によるパワートレインのユニット一体化、バッテリーモジュールとケースの構造を合理化、その他各部パーツを軽量化することで、現行車と比べて約80kgの軽量化を実現
これも上記のことと共通する改良点でしょう。軽量化とコストダウンと両方を達成しているのでしょう。


・下り坂でも音の変化やショックを感じることなく減速度を発生させるBレンジを新設定(G,X)
これはアイMiEVのマネ? よくわかりませんが、回生ブレーキを軽くかけるギアポジション(?)は必要と感じるので、当たり前の改良でしょう。


・中速域でのステアリング手応え向上、車両軽量化に伴うサスペンション特性の最適化などによるドライビング性能の向上を達成
文章ではあまり意味がわかりませんが、まあこれも当たり前のことでしょう。


「メカニズム-2 電費改善」
・ ヒートポンプ式キャビンヒーターや全席シートヒーター、ステアリングヒーター、遮熱天井を採用し、消費電力の低減に寄与

今回の改良のもっとも気になる点はここです。乗用車でヒートポンプ暖房を採用した車は初めてではないでしょうか。(単に無知なだけかもしれません。あるならぜひ教えてください)
クーラーは当然ヒートポンプですが、暖房は通常のエンジン車なら潤沢な廃熱があるため、ヒートポンプ暖房など聞いたことがないです。
ヒートポンプは冷たい外気から熱をくみ出すため、投入した電力の何倍もの熱を発生することができます。要するに使用電力を減らすことができます。(この比がCOPです。)

ただしヒートポンプは外気温の低下とともに効率が低下し、エバポレーターの霜や冷媒の流量低下などから寒冷地での能力に問題があると指摘されていたようです。この新型リーフは、極度に寒いところでは以前のような単なるジュール熱加熱に戻るのでしょうか。ホットガスヒーターとの併用などもありうる話ですし、そのあたりの詳細を確認したいところです。また外気温別にCOPがどのくらいになるのかもぜひ知りたいです。

またシートヒーターはEVの常識ですが、全席装着というのが英断と思います。運転席や助手席はわかりますが、後席にまで付けたのがすごいです。このあたりは実際にEVに冬に乗りまわせば、これが必須装備であるというのはよくわかるでしょう。

またステアリングヒーターも良いと思います。触っているところが暖かいと人間は寒くないと勘違いするので、これも非常に良いです。バイクに乗っていて、グリップヒーターをつけている方なら、この意味はしみじみとわかるはずです。

天井の断熱も必要だと思いますね。重箱の隅をつつくような感じですが、燃費や電費改善は細かい改良の積み重ね以外の何者でもないでしょう。


そして、これらの暖房効率の改善はいわゆるカタログ上の電費改善には一切反映されません。JC08モードは空調を切って測定されるため、カタログ上の燃費改善の効果はありません。
それでも採用したところに、日産の本気度を感じます。この意味で三菱は本気度がいまひとつに感じます。アウトランダーPHVに開発資源をとられてしまっているのかもしれませんが、アイMiEVが取り残されそうで不安です。


・ 回生ブレーキシステムの制御を変更し、より高効率に回生させることでエネルギー回収量の増加に貢献
これも当たり前の改良とはいえると思います。JC08モードでの航続距離が1割強伸びているようですが、この部分の改良の影響も大きいでしょう。


「メカニズム-3 充電」
・ タイマー充電でしか選択できなかったロングライフモード(バッテリーの寿命を向上させる80%までの充電)を、すべての充電モードで対応

これもとても実際的な改良と感じます。リーフで毎日電池を100%から0%まで使い切るような使い方をする人はほとんどいないはずです。そんな使い方をするならプリウス(プリウスPHVでもいいと思いますが)を買ったほうが確実に良いです。地球環境にも経済的にもそのほうが良いでしょう。
ほとんどの人はそんなに乗らずちょっとずつ使うのでしょうから、電池の寿命を延ばすために80%で充電をやめるモードは絶対に必要と感じます。


・ 普通充電コネクターロック機構の追加、夜間充電に便利なLEDライト、充電ポートリッドオープナーの電磁式化などによる充電操作部の利便性を向上
充電しっぱなしにすることが多いので、コネクタのロック機構は絶対にいります。あのケーブルは8万円なので、盗られたら大損失です。これもとても実際的な改良点です。
LEDライトも地味に便利でしょう。夜には暗くて差込みしにくいんです。




例によってつらつら書いてきましたが、改良点がいちいちうなづけるところばかりです。前半部分は「当たり前」とさんざん書いてしまいましたが、そういう当たり前の改良の積み重ねが車としての完成度に直結すると思います。すくなくとも字面から判断する限りでは、すばらしい改良だと思います。

リーフはデザインが好きでなく、サイズが大きすぎるので買おうとは思いませんが、ますますアイMieVが差がつけられた気がしてちょっと悲しいです。


別に三菱自動車という会社が好きなわけではない(キライでもない)ですが、アイのデザインは大好きです。アイにもがんばってもらいたいです。とりあえずPHVを作ってほしい。PHVが出たら即座に買い換えます。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0